「石川五右衛門(ごえもん)」や「近松門左衛門(もんざえもん)」。 時代劇や歴史の教科書、あるいはアニメのキャラクター名で「〇〇衛門」という名前をよく目にしますよね。
「左と右で何が違うの?」 「そもそも『衛門(えもん)』って何のこと?」
実は、この名前のルーツは平安時代の「宮廷ガードマン」にありました。 この記事では、「左衛門」と「右衛門」の役割の違いから、なぜ日本人の名前にこれほど浸透したのか、その意外な歴史を分かりやすく解説します!

🧐 「左衛門」と「右衛門」の決定的な違い
結論から言うと、この2つは平安時代の**「衛門府(えもんふ)」**という、宮中の門を警備する組織の名前に由来しています。
| 役職名 | 読み方 | 警備する場所 | 特徴・ランク |
| 左衛門 | さえもん | 宮廷の左側(東門) | 左の方が「陽」とされ、位が少し高い |
| 右衛門 | うえもん | 宮廷の右側(西門) | 右は「陰」とされ、左に次ぐランク |
天皇から見て「左側」か「右側」か。現代でいえば、「東門警備担当」と「西門警備担当」の違いのようなものです。
📚 なぜ「役職名」が「個人の名前」になったの?
もともとは本物の役人の職種でしたが、時代とともに使い方が変わっていきました。
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平安時代(実務): 本当に門を警備している人が名乗った。
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鎌倉・室町時代(見栄): 武士が「自分は立派な役職についているぞ!」とハクをつけるために、勝手に名乗るようになった(これを百官名といいます)。
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江戸時代(流行): 庶民の間で「強そうで格好いい名前」として大流行。農民や商人が「〇〇衛門」と名乗るのがステータスになりました。
🔊 読み方のギモン:なぜ「ざえもん」と濁る?
「左衛門(さえもん)」のはずなのに、名前に入ると「藤左衛門(とうざえもん)」のように濁ることが多いですよね。
これは、日本語の「連濁(れんだく)」というルールによるものです。 「〇〇」+「さえもん」がくっついて一気に発音しようとすると、自然と「ざえもん」に変化しました。 (※「右衛門」の方は、もともと「うえもん」なので、あまり濁りません。石川五右衛門も「ごえもん」のままですよね)
🎭 実はあのキャラクターも!身近な「衛門」
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石川五右衛門: 安土桃山時代の大泥棒。右衛門府の役職を意識した通り名です。
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ドラえもん: 「どら焼き」+「衛門」。江戸時代の古風な名付けと、現代の好物を組み合わせた、藤子・F・不二雄先生の天才的なネーミングといわれています。
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秋山好古(陸軍大将): 幼名が「信三郎」でしたが、のちに「左衛門」と称しました。
✅ まとめ
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左衛門・右衛門は、宮廷の門を守る「警備組織」の名前だった。
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左(東)と右(西)で担当場所が分かれていた。
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歴史が進むにつれ、「強くて立派な名前」として、武士から庶民まで広く愛されるようになった。
次に「〇〇衛門」という名前を見かけたら、「あ、昔の門番さんの名残だな」と思い出してみてくださいね!
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