「おれい」と口にするときは迷いませんが、文字にすると、「お礼」と「御礼」のどちらが正しいのか気になることがあります。
さらに、「御礼」は、
- おれい
- おんれい
のどちらで読むのか、迷う人も多いでしょう。
先に結論をお伝えすると、日常的な文章で感謝を表すなら「お礼」が分かりやすく、一般的です。
一方、「御礼」は「おんれい」と読む定型表現や、改まった文書・件名などで使われます。また、ビジネス文書では「御礼」を「おれい」と読む慣用も広く見られます。
つまり、「お礼」と「御礼」は意味が大きく違うのではなく、表記・読み方・使われる場面に違いがあるのです。
この記事では、次の疑問を分かりやすく解説します。
- 「お礼」と「御礼」の意味の違い
- 「御礼」は「おれい」「おんれい」のどちらで読むのか
- 日常やビジネスではどちらを使うのか
- 公用文ではどのように書き分けるのか
- 「御礼申し上げます」は正しい表現なのか
この記事の結論
- お礼:読み方は「おれい」。日常的な文章で使いやすい
- 御礼:常用漢字表では「おんれい」の例として示される
- ビジネス文書では「御礼」を「おれい」と読む慣用もある
- 満員御礼・当選御礼は「おんれい」と読む
- 迷った場合は「お礼」と書くと読み方が明確
| 表記 | 主な読み方 | よく使う場面 |
|---|---|---|
| お礼 | おれい | 日常会話、メール、一般的な文章 |
| 御礼 | 常用漢字表では「おんれい」(「おれい」と読む慣用もある) | 満員御礼、当選御礼などの定型表現 |
| 御礼 | おれいと読む慣用もある | ビジネス文書、件名、改まった挨拶 |
「お礼」と「御礼」の違いとは?
「お礼」と「御礼」は、どちらも感謝の気持ちや、その気持ちを表す言葉・行為を意味します。
そのため、意味そのものに大きな違いはありません。
違いが現れるのは、主に次の3点です。
- 文字の表記
- 読み方
- 使われる場面や文章の印象
| 比較項目 | お礼 | 御礼 |
|---|---|---|
| 意味 | 感謝の気持ちや言葉・品物 | 感謝の気持ちや言葉・品物 |
| 基本の読み方 | おれい | おんれい |
| 印象 | 柔らかく読みやすい | 改まった印象を与えやすい |
| よく使う場面 | 日常、一般的なメール、会話文 | 掲示、定型表現、改まった件名 |
| 迷ったとき | こちらが無難 | 読み方や文体に注意する |
例えば、次の文章では「お礼」が自然です。
- 昨日のお礼を伝えました。
- お礼のメールを送りました。
- 助けていただいたお礼です。
一方、次のような表現では「御礼」がよく使われます。
- 満員御礼
- 当選御礼
- 千秋楽御礼
- 創業記念御礼
つまり、普段の文章で感謝を表すなら「お礼」、定型的で改まった掲示などでは「御礼」が使われやすいと考えると分かりやすいでしょう。
意味はどちらも感謝を表す
「お礼」と「御礼」は、どちらも次のような意味で使われます。
- 感謝の気持ちを伝えること
- 感謝を表す言葉
- 感謝のしるしとして渡す品物や金品
【例文】
- 親切にしてもらったお礼を伝えました。
- ささやかですが、お礼の品をお送りします。
- ご協力いただいた皆様に御礼申し上げます。
最後の例文では「御礼」が使われていますが、意味は「お礼」と同じく感謝を表しています。
違いは、文章がやや改まって見える点です。
「御礼」とはどんな意味?
「御礼」とは、感謝の気持ちや、その気持ちを表す言葉・品物を意味します。意味は「お礼」とほぼ同じですが、改まった表記として使われることが多く、定型表現では「おんれい」と読む場合があります。
違いは主に表記・読み方・使う場面
「お礼」は、接頭語の「お」を平仮名で書いた表記です。
読み方が「おれい」と一目で分かるため、一般向けの文章やメールでは使いやすい表記です。
一方、「御礼」は、「御」を漢字で書いた表記です。
「おんれい」と読む定型表現に使われるほか、ビジネス文書では「おれい」と読むつもりで使われることもあります。
そのため、読み手によっては「御礼」を見て、
- おれい
- おんれい
のどちらで読むのか迷う場合があります。
読み方を明確にしたい一般的な文章では、「お礼」と書く方が親切です。
「御礼」の読み方は「おれい」「おんれい」のどっち?
「御礼」は、常用漢字表では「おんれい」の例として示されています。
ただし、民間のビジネス文書や案内文では、「御礼」を「おれい」と読む慣用も広く見られます。
そのため、実際の使われ方は次のように整理できます。
| 表記・表現 | 読み方 | 説明 |
|---|---|---|
| お礼 | おれい | 日常的で最も分かりやすい |
| 御礼 | おんれい | 常用漢字表に示される読み方 |
| 満員御礼 | まんいんおんれい | 定型表現 |
| 御礼申し上げます | おれいもうしあげますと読む慣用も多い | ビジネス文書などで見られる |
「お礼」は「おれい」と読む
「お礼」は、平仮名の「お」と漢字の「礼」を組み合わせた表記です。
そのため、読み方は迷わず「おれい」です。
【例文】
- 昨日のお礼を申し上げます。
- お礼の手紙を書きました。
- お礼として品物をいただきました。
- まずはメールでお礼をお伝えします。
普段のメールや手紙、ブログなどでは、「お礼」を使うと柔らかく読みやすい文章になります。
「御礼」は常用漢字表では「おんれい」
「御」には、複数の読み方があります。
- ご
- おん
- お
- み
常用漢字表では、「御礼」は「御」を「おん」と読む例として示されています。
そのため、漢字表記に忠実に読むなら、「御礼」は「おんれい」です。
代表的な表現には次のようなものがあります。
- 満員御礼(まんいんおんれい)
- 当選御礼(とうせんおんれい)
- 千秋楽御礼(せんしゅうらくおんれい)
これらは、感謝を掲示や定型句として示す、改まった表現です。
ビジネスでは「御礼」を「おれい」と読む慣用もある
一方、ビジネス文書では、次のような表現をよく見かけます。
- ご来場のお礼
- 面談のお礼
- 資料送付の御礼
- ご支援への御礼
- 先日のご対応のお礼
これらの「御礼」を、実際の会話では「おれい」と読む人も多くいます。
これは、改まった印象を出すために漢字の「御礼」を使いながら、読み方は日常的な「おれい」を当てている慣用です。
ただし、読み方と表記を一致させたい場合は、
- ご来場のお礼
- ご契約のお礼
- お礼申し上げます
と書く方が分かりやすいでしょう。
特に、不特定多数の人が読む文章では、読み間違いのない「お礼」が無難です。
「お礼」と「御礼」はどちらを使えばよい?
「お礼」と「御礼」は意味が近いため、どちらを使っても通じる場面は多くあります。
ただし、読みやすさや文章の雰囲気を考えると、場面によって使い分けると自然です。
| 使用場面 | おすすめ表記 | 理由 |
|---|---|---|
| 日常的な文章 | お礼 | 柔らかく、読み方が分かりやすい |
| 個人間のメール | お礼 | 親しみやすく自然 |
| ビジネスメール | お礼・御礼 | 文体や社内ルールに合わせる |
| メールの件名 | お礼・御礼 | 「御礼」は改まった印象を与えやすい |
| 満員御礼・当選御礼 | 御礼 | 「おんれい」と読む定型表現 |
| 公用文で「おれい」と読ませる | お礼 | 接頭語の「お」は平仮名で書くのが原則 |
迷った場合は、一般的な文章では「お礼」を選ぶと、読み方が明確で無難です。
日常的な文章では「お礼」が自然
家族や友人へのメッセージ、一般的なメールや手紙では、「お礼」が自然です。
【例文】
- 先日はありがとうございました。改めてお礼を申し上げます。
- お礼の品をお送りしました。
- まずはメールでお礼をお伝えします。
- 助けてもらったお礼に、食事をごちそうしました。
「お礼」は平仮名を含むため、文章全体が柔らかく見えるのも特徴です。
ビジネス文書では文体や社内ルールに合わせる
ビジネスメールでは、「お礼」と「御礼」のどちらも見かけます。
例えば、件名では次のように書かれます。
- ご来場のお礼
- ご来場の御礼
- 先日の面談のお礼
- ご契約の御礼
「お礼」は読みやすく柔らかな印象、「御礼」はやや改まった印象を与えます。
どちらを使っても意味は伝わりますが、同じ文書内では表記を統一した方が整って見えます。
社内に表記ルールがある場合は、そのルールに合わせましょう。
満員御礼・当選御礼は「御礼」を使う
「満員御礼」「当選御礼」などは、慣用的に定着した表現です。
この場合は、「お礼」へ書き換えるのではなく、そのまま「御礼」を使います。
- 満員御礼
- 当選御礼
- 千秋楽御礼
- 大入御礼
これらの「御礼」は、基本的に「おんれい」と読みます。
公用文では「お礼」と「御礼」をどう使い分ける?
公用文では、接頭語の「お」「ご」「おん」を、読み方に応じて書き分けます。
分かりやすく整理すると、次のようになります。
| 読み方 | 表記 | 例 |
|---|---|---|
| お | 平仮名 | お礼、お願い、お知らせ |
| ご | 御 | 御案内、御意見、御協力 |
| おん | 御 | 御中、御礼 |
したがって、公用文で「おれい」と読ませる場合は、「お礼」と書くのが原則です。
一方、「御礼」と書く場合は、常用漢字表に示された読み方では「おんれい」となります。
ただし、一般向けの広報文や案内文では、読みやすさを優先して柔軟な表記が選ばれることもあります。
大切なのは、読み手が迷わず理解できる表記を選ぶことです。
「御礼申し上げます」は正しい表現?
「御礼申し上げます」は、ビジネス文書などで広く使われている表現です。
意味としては、「感謝の気持ちを申し上げます」ということです。
実際には「おれいもうしあげます」と読まれることが多く、慣用表現として定着しています。
ただし、読み方と表記を一致させたい場合は、次のように書くと分かりやすくなります。
- お礼申し上げます。
- 心よりお礼を申し上げます。
- 厚くお礼申し上げます。
一方、改まった文書や企業の案内では、次の表記もよく使われます。
- 心より御礼申し上げます。
- 厚く御礼申し上げます。
- 皆様のご支援に御礼申し上げます。
どちらも意味は通じますが、一般向けの文章では「お礼申し上げます」の方が読み方に迷いません。
会社や自治体によって表記のルールが異なる場合もあるため、既存の文書や社内ルールに合わせることも大切です。
自分の行為に「お」や「御」を付けてもよい?
「自分がお礼を言うのに、『お』や『御』を付けるのは、自分を高めているようでおかしいのでは?」と疑問に思う人もいるでしょう。
しかし、自分の行為に「お」や「ご」を付けても、必ずしも自分を敬っていることにはなりません。
日本語では、相手に関係する自分の行為を丁寧に表すために、次のような表現を使います。
- お礼を申し上げます。
- ご説明いたします。
- ご報告申し上げます。
- ご挨拶いたします。
- お電話いたします。
これらは、自分を高める尊敬語ではなく、相手に向かう行為を丁寧に表す言い方です。
そのため、「お礼申し上げます」は自然で正しい表現です。
「お礼」と「御礼」を使った例文
「お礼」を使った例文
- 先日はご協力いただき、ありがとうございました。改めてお礼を申し上げます。
- 助けていただいたお礼に、ささやかな品をお送りします。
- まずは取り急ぎ、メールにてお礼をお伝えいたします。
- 親切にしてもらったお礼を言いました。
- お礼の手紙を書きました。
「御礼」を使った例文
- 皆様の温かいご支援に、心より御礼申し上げます。
- ご来場いただきました皆様に、厚く御礼申し上げます。
- 満員御礼となりました。
- 当選御礼の看板が掲げられていました。
- 創業記念御礼として、特別セールを開催します。
日常的な文章では「お礼」、改まった案内や定型表現では「御礼」が使われやすい傾向があります。
「お礼」と「御礼」に関するよくある質問(Q&A)
Q. 「お礼」と「御礼」はどちらが正しいですか?
A. どちらも使われます。ただし、日常的な文章で「おれい」と読ませるなら、「お礼」が分かりやすく一般的です。
Q. 「御礼」は何と読みますか?
A. 常用漢字表では「おんれい」の例として示されています。ただし、ビジネス文書では「御礼」を「おれい」と読む慣用もあります。
Q. 「御礼申し上げます」は「おれい」と読みますか?
A. 実際のビジネス場面では「おれいもうしあげます」と読むことが多くあります。読み方を明確にするなら、「お礼申し上げます」と書くと分かりやすいでしょう。
Q. メールの件名は「お礼」と「御礼」のどちらがよいですか?
A. どちらも使われます。「お礼」は柔らかく読みやすく、「御礼」は改まった印象です。社内ルールや相手との関係に合わせて選びましょう。
Q. 「満員お礼」と書いてもよいですか?
A. 一般には「満員御礼」と書きます。「満員御礼」は「まんいんおんれい」と読む定型表現です。
Q. 一つの文章で「お礼」と「御礼」を混ぜてもよいですか?
A. 意味は通じますが、同じ意味で使うなら表記を統一した方が読みやすくなります。ただし、「満員御礼」のような定型表現は、そのまま残して構いません。
ただし、「満員御礼」のような定型表現だけはそのまま残し、それ以外はできるだけ表記を統一すると読みやすくなります。
まとめ
「お礼」と「御礼」は、どちらも感謝の気持ちや、その気持ちを伝える言葉・行為を表します。
| 表記 | 読み方・使い方 |
|---|---|
| お礼 | 「おれい」と読む。日常的な文章やメールで使いやすい |
| 御礼 | 常用漢字表では「おんれい」。満員御礼などの定型表現で使う |
| 御礼 | ビジネス文書では「おれい」と読む慣用もある |
迷ったときは、次のように考えると分かりやすいでしょう。
- 普段の文章で「おれい」と読ませるなら「お礼」
- 満員御礼・当選御礼などの定型表現なら「御礼」
- ビジネス文書では文体や社内ルールに合わせる
- 同じ文書内では表記をできるだけ統一する
「お礼」と「御礼」は、意味だけを見れば大きく違いません。
しかし、読み方や文章の印象を意識して使い分けることで、相手にとって分かりやすく、整った文章になります。


