ニュースや経済記事でよく耳にする「高止まり」と「下げ止まり」。
どちらも「数値の動きが止まっている」ことを示す言葉ですが、
止まっている“位置”がまったく異なります。
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高止まり → 高い水準のまま下がらない
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下げ止まり → 下落が止まり、そこから下がらない
似ているようで、実は「現在の状態」と「今後の予測」まで読み解ける重要なキーワードです。
今回は、この二つの違いと使うべき場面を丁寧に解説します。
「高止まり」:高い数値が下がらない状態
「高止まり」は、
高い水準にある数値が、下がらず動かない状態 を指します。
例
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物価が高止まりしている
→ 価格が高いまま下がらない -
ガソリン価格が高止まり
→ 高騰後、落ちると思ったのに落ちない -
家賃が高止まり
→ 誰もが負担を感じ続けているイメージ
ニュアンス
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消費者にとってはネガティブ
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業者や売り手にとってはプラスの場合も
-「いつ下がるの?」という不満を含むことが多い
イメージ
グラフでいうと 高い位置で横ばい。
「下げ止まり」:下落が止まり、底を打った状態
「下げ止まり」は、
下がり続けていた数値が“下がり止まった”状態 を指します。
例
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景気指数が下げ止まりの兆し
→ 悪化がやっと止まった -
売上が下げ止まりつつある
→ 下がり続けていたが底で踏みとどまっている -
気温が下げ止まり
→ 冷え込みが止まり、底を打った
ニュアンス
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回復への期待がこもる
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“底を打った”という専門用語と近い
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状況が悪化していた流れが止まったことを示す
イメージ
グラフでいうと 下がり続けていた線が底の位置で横ばい。
2つを比較すると一目で違いがわかる
| 表現 | 状態 | 方向性 | ニュアンス | よく使う場面 |
|---|---|---|---|---|
| 高止まり | 高い位置で停滞 | 下がらない | 不満・負担・高値警戒 | 物価、料金、相場、家賃 |
| 下げ止まり | 下落が止まった | 下げの終点 | 底打ち・回復の期待 | 経済指標、売上、株価、景気 |

例文で違いを体感しよう
高止まり
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食品価格が高止まりして、家計への負担が大きい。
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ホテル料金は観光需要の増加で高止まりしている。
下げ止まり
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株価が下げ止まり、明日からの動きに注目が集まる。
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売上の下落が下げ止まり、来期には持ち直す可能性がある。
ビジネス・ニュースでの使いどころ
「高止まり」を使うべき場面
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値段が下がると予想されていたのに下がらない
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供給が増えたのに価格が落ちない
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人件費や物価が高いまま推移している
→ 不満・負担・停滞 を表す時に使いやすい。
「下げ止まり」を使うべき場面
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下落が続いていた数値が落ち着いてきたとき
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景気や株価の“底を打った”ことを示すとき
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今後の持ち直しの期待感があるとき
→ 改善・安定化 の温度を含む。
ややこしいが大事なポイント
どちらも「動きが止まる」状態だが、
止まっている“位置”が違う。
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高止まり → 高いところで止まる
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下げ止まり → 下がってきて止まる(底を打つ)
同じ“横ばい”でも意味が180度違います。
まとめ
「高止まり」と「下げ止まり」は“数値の動きが止まる”という点は同じですが、
止まっている位置も、そこへ至る流れも、含まれる意味もまったく異なります。
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高止まり:高い水準から下がらない(負担感)
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下げ止まり:下落が止まって安定する(回復の兆し)
経済ニュース・ビジネス・日常の会話でも使える、
知っておくと便利なキーワードです。

