PR

「リスク」と「デメリット」の違いとは?似てるけど違う“マイナス要素”の意味を整理しよう

広告

言葉

「そのプラン、ちょっとリスクがありますね」
「この方法だとデメリットのほうが目立つよ」
──そんなふうに、“ちょっとマイナスっぽい要素”を表す言葉として、「リスク」と「デメリット」はよく使われますよね。

でも、なんとなく雰囲気で使ってしまっていませんか?

実はこの2つ、どちらも「良くないこと」を示しているように見えて、意味も、使いどころもまったく違うのです。

この記事では、

  • 「リスク」と「デメリット」のそれぞれの意味

  • どういうときにどちらを使うべきか

  • 会話やビジネスの場での使い分けのコツ

を、わかりやすく整理していきます。

スポンサーリンク
スポンサーリンク
楽天アフィリバナーリンク

それぞれの言葉の意味

「リスク」と「デメリット」は、どちらも“ネガティブな印象”のある言葉ですが、
その意味を正しく理解すると、性質や使われる場面がまったく違うことがわかります。

 リスクとは?

まだ起きていない“悪い可能性”を指す言葉です。
つまり、将来的に起こるかもしれない危険・損失・問題などの「予測される不安要素」のこと。

例:

  • 「このプロジェクトには予算超過のリスクがあります」

  • 「天候不順がリスク要因です」

  • 「リスクを見積もって対応策を考えよう」

リスクは、必ずしも現実になるとは限らない“予測”や“可能性”に焦点があるのが特徴です。

 デメリットとは?

すでに明らかになっている“欠点・不都合”を表す言葉です。
選択肢や状況を比較したときに、「こちらのほうがマイナスだな」と判断される要素のこと。

例:

  • 「この方法のデメリットは手間がかかることです」

  • 「コストは安いですが、使い勝手にデメリットがあります」

  • 「利点もあるけど、デメリットの方が大きいかもしれない」

つまり、デメリットはすでに分かっている・説明できる“短所”や“弱点”ということになります。

このように、

  • リスク:まだ起きていないかもしれない悪いこと(未来志向)

  • デメリット:すでに分かっている悪いところ(現実志向)

というのが、まず押さえておきたい基本の違いです。

使い方の違いと例文

「リスク」と「デメリット」は、意味が違えば当然使われ方や文の中での役割も異なります
ここでは、それぞれの言葉がどういう場面で使われるのか、実際の例文を交えて整理してみましょう。

 リスクは“予測と対策”に使う

リスクは、「こういうことが起こるかもしれないから、備えよう」という未来に対する注意喚起や対策の話とセットで使われます。

例文:

  • 「天候による中止のリスクがあるので、予備日を設けておきましょう」

  • 「システム変更には不具合のリスクが伴うため、事前に検証が必要です」

  • 「為替の変動が大きく、投資には一定のリスクがつきものです」

これらの例からも分かるように、リスクは**“可能性”として想定し、管理する対象**として使われます。

 デメリットは“比較・説明”に使う

デメリットは、すでにある方法・製品・考え方などの**“マイナス面”を説明するための言葉**です。
複数の選択肢を比較する際にもよく登場します。

例文:

  • 「この保険は安いですが、補償内容にデメリットがあります」

  • 「紙の資料は見やすい反面、持ち運びにくいというデメリットもあります」

  • 「フリーランスは自由度が高いが、収入が不安定というデメリットも」

ここで使われる「デメリット」は、すでにわかっている“弱点”として説明するものです。

 ポイントまとめ

項目 リスク デメリット
意味 将来起こるかもしれない問題や危険 現在明らかになっている欠点や短所
含まれる要素 不確実性・可能性・予測 客観的な事実・比較材料
よく使う文脈 対策・予防・リスクマネジメント 比較・選択・機能説明

 

「リスク=悪いこと」ではない?

「リスク」という言葉は、なんとなく“悪いこと”や“危険”のように思われがちですが、
実はビジネスの世界では、リスクは「悪いこと」だけを意味するわけではありません。

 リスクは“可能性”のことであって、「悪」ではない

そもそも「リスク(risk)」の本来の意味は、
「不確実性」や「変動の可能性」を含んだものです。

たとえば投資の世界では、

  • 値下がりの可能性=リスク

  • でも、値上がりの可能性も同時にある

というように、リスク=上下にブレる可能性としてとらえられています。

 リスク=“挑戦にともなう不確実性”

新しいことを始めるとき、
「成功するかどうかはわからないけれど、やってみる」
という場面でも「リスクがある」という表現を使います。

でもこれは「失敗する=悪いことが起こる」ことだけでなく、
「成功するかもしれないけど、確実じゃない」というニュアンスも含むのです。

 リスクは“見越して備えるもの”

デメリットは「あることが前提」なので受け入れるかどうかの判断になりますが、
リスクはまだ起きていないからこそ、リスクを予測して、減らす・避ける・対処するという行動につながります。

たとえば…

  • 「新事業にはリスクがある」=だからこそ調査・計画・対策が必要

  • 「不確実性があるが、リスクを許容して挑戦する」=見込みがあるから前に進む

このように、リスクは“可能性を冷静に見極めるためのキーワード”でもあるのです。

混同しやすい場面と、使い分けのコツ

「リスク」と「デメリット」は、どちらも“マイナスな要素”として捉えられがちなため、
日常会話やビジネスシーンでもなんとなく置き換えて使ってしまいがちです。
しかし、正しく使い分けると説得力がグッと上がるので、場面別に見てみましょう。

 混同しやすい例と適切な使い方

NG例:

「この案にはデメリットがあります。途中で頓挫するかもしれません」

→ “頓挫するかもしれない”はまだ起きていないことで、これはリスクの話。

OK例:

「この案にはリスクがあります。途中で頓挫する可能性があります」
「ただし、コスト面でのデメリットは小さく抑えられています」

→ リスク=未発生の可能性、デメリット=現実的な不便、で使い分けできています。

 使い分けのコツ

 

判断ポイント リスク デメリット
起きた?起きてない? まだ起きていない可能性 すでに明らかになっている短所
対処の方法は? 避ける・備える・最小化する 受け入れるか、別案を検討する
話すタイミングは? 計画や挑戦前に 比較・選択・意思決定のタイミング

 こんな言い換えにも注意

  • 「デメリットを回避する」→ ✕(“ある”ものなので回避できない)

  • 「リスクを最小化する」→ ○(“起こる前”なので対策が可能)

このように、“起きる前か、すでにあるか”を意識するだけで、ぐっと自然な言い回しに近づきます。

まとめ:違いを知れば、会話も文章も説得力アップ!

「リスク」と「デメリット」は、どちらも“ネガティブな印象”を持たれる言葉ですが、
意味や使いどころははっきりと違います。

  • リスクは、まだ起きていないかもしれない“悪い可能性”

  • デメリットは、すでにある“欠点・不都合な点”

つまり、リスクは予測して備えるもの
デメリットは理解したうえで比較・判断するものです。

どちらを使うかによって、話の伝わり方や説得力も変わります。

たとえば会議や資料の中で、 「リスクがありますが、対策を講じます」
「デメリットもありますが、効果の方が大きいです」
と言えるようになると、言葉選びの精度がグッと上がり、相手への印象も良くなるでしょう。

カタカナ語でも、こうして意味を整理しておけば怖くありません。
ぜひ、言葉の違いを“意識して使い分ける力”を身につけていきましょう!

タイトルとURLをコピーしました