飲み物のラベルによく書かれている「無糖」「微糖」「低糖」という表示を目にしたことがありますよね。でも、それぞれの表示にはどんな基準があるのでしょうか？
基準はある程度定められていますが、実際にはメーカーごとに異なる場合もあります。今回は、無糖・微糖・低糖の基準について詳しくご紹介します！
多くの缶コーヒーやペットボトル飲料には「低糖」「微糖」または「無糖」と表示されていますが、これらの表示の違いについて詳しく解説します。
無糖・微糖・低糖の基準とは？
「低糖」や「微糖」と表示されるコーヒー飲料は、100mlあたりの糖類が2.5g以下であることを示しています。
これらの表示は、通常のコーヒー飲料や日本コーヒー飲料協会が定める標準的な「コーヒー飲料等通常品（7.5g/100ml）」と比較して、糖類が少ないことを表しています。糖類が2.5g以上減少している場合には、パッケージに「糖類○○%減」という具体的な割合を表示することが可能です。
一方で、「無糖」と表示されるコーヒー飲料は、100mlあたりの糖類が0.5g未満であることを意味します。
ただし、「甘さひかえめ」などの味覚に関する表示は、個人の味覚の違いがあるため、特に法律で定められた基準はありません。
微糖と低糖の基準は同じ
コーヒー飲料には「微糖」や「低糖」、「甘さ控えめ」といったさまざまな表示がありますが、それぞれの意味や実際の甘さについてご存知でしょうか？
食品表示法によれば、コーヒー飲料の糖分が100mlあたり0.5g未満の場合は「無糖」と表示され、2.5g以下の場合は「微糖」または「低糖」と表示されます。
興味深いことに、「微糖」と「低糖」の基準は実際には同じです。
しかし、メーカーによって甘さの基準には独自の差があるため、あるメーカーの「微糖」が別のメーカーの「低糖」より甘い、またはその逆のケースもあり得ます。具体的な糖分量を確認することが大切です。
甘さ控えめに基準はない
「甘さ控えめ」という表示には特定の基準が設けられていないため、これはメーカーの主観的な表現に過ぎません。
また、飲料メーカーは「無糖」「微糖」「低糖」のいずれかを表示する義務はありませんが、これらの表示を使用する場合は、食品表示法の基準を満たす必要があります。
缶コーヒーやペットボトルコーヒーの中には甘さ控えめの商品もあれば、甘みが強い商品もありますが、最近の傾向としては甘さを抑えた商品の人気が高まっています。
一般的に、缶コーヒーはペットボトルコーヒーよりも比較的甘い商品が多い傾向にあります。
砂糖無添加と無糖の違い
「砂糖無添加」と「無糖」の表示は、消費者にとって混乱しがちですが、それぞれ異なる意味を持っています。
糖質は、砂糖などの糖類と、低カロリー甘味料や難消化性糖質（糖アルコール）に分けられます。
「無糖」という表示は、食品100グラム（または飲料100ミリリットル）あたり糖分が0.5グラム未満であることを指します。これは、糖分（糖類）がほとんど含まれていないということであり、他の糖質が含まれている可能性はあります。
一方で、「砂糖無添加」という表示は、製品に砂糖（ショ糖）が加えられていないことを意味しますが、砂糖以外の糖分、例えばブドウ糖、果糖、乳糖などが含まれている可能性があります。たとえば、「砂糖無添加」と表示されているアップル飲料でも、果汁や果糖を使用していれば、糖質（主に糖分）が含まれていることがあります。
「砂糖無添加」と表示されている飲料でも、ペットボトル1本（500ミリリットル）あたり糖質が38.5グラム、エネルギーが155キロカロリーになることもあります。これは、「無糖」や「低糖」の基準を超えていることを意味します。
砂糖無添加の盲点
「砂糖無添加」と表示されている商品でも、実際には原材料に砂糖が含まれている場合があります。
これは、製造過程で砂糖を追加していないという意味であり、原材料に元々含まれている砂糖は問題ないとされているためです。
一方で、添加物の「無添加」表示は、原材料にその添加物が含まれている場合は表示できません。
「甘さ控えめ」と「糖分控えめ」の違い
「糖分控えめ」と「甘さ控えめ」の表示は混同されがちですが、それぞれ異なる意味を持ちます。
「糖分控えめ」は、具体的な栄養表示基準に基づいており、食品100グラムあたりの糖分が5グラム以下、または飲料100ミリリットルあたりの糖分が2.5グラム以下であることを意味します。
一方、「甘さ控えめ」は味覚に関する主観的な表現であり、糖分の量についての具体的な基準はありません。
糖分を抑えたい場合は、「無糖」と表示された商品が最も信頼できます。また、「糖分控えめ」や「低糖」と表示されている商品も基準を満たしていますが、実際の糖質量を確認するためには栄養表示をチェックする必要があります。
まとめ
今回の記事では、無糖・微糖・低糖の基準や違いについて解説しました。以下に重要なポイントをまとめます：
- 無糖:
- 糖類の量が100mlあたり0.5g未満であることを示します。これは、ほとんど糖分が含まれていないことを意味しますが、他の糖質が含まれている可能性があります。
- 微糖・低糖:
- 糖類の量が100mlあたり2.5g以下であることを示します。基準は同じですが、メーカーによって甘さの基準が異なるため、製品によっては甘さに違いがあるかもしれません。
- 砂糖無添加:
- 製造過程で砂糖が追加されていないことを意味しますが、原材料に含まれる自然な糖分が存在する場合があります。これは「無糖」とは異なる基準です。
- 甘さ控えめ:
- これは主観的な表示であり、具体的な基準はありません。味覚の感じ方は人それぞれであるため、糖分量を確認することが重要です。
- 消費者の注意点:
- 商品を選ぶ際には、ラベル表示を注意深く確認し、実際の糖質量やカロリーをチェックすることが大切です。特に糖分を控えたい場合、「無糖」や「糖分控えめ」と表示された商品を選ぶのが最も確実です。
次回スーパーやコンビニで飲料を選ぶ際には、これらの基準を参考にして、あなたの健康に合った商品を選んでみてください。正しい情報を元に、賢く選択しましょう。
